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着物

取材協力/結華

日本に袖を通して

時代がどれだけ進んでも和の文化の美しさを今に繋ぐ和服「着物」。四季折々の装いを見せてくれる日本の風景に袖を通し、昨日と同じ景色を違う景色に変えてくれるほど心に余裕を与えてくれる日本の美。

しかし、着付けの仕方が分からないとか、敷居が高いなどの理由から少しずつ日本人の生活から着物が離れてしまっているように感じます。

一人で着物を着られるようになるためには、確かに少し時間が必要です。それでも、着物には他に変えることのできない魅力が詰まっていることを忘れたくありません。その美しさはもとより、着物を着こなすことで生まれる新たな自分との出会いや、所作や物事に対する考え方に表れる日本人らしい心を再発見するきっかけをもたらせてくれることは時間に換えることはできません。

敷居の面でも、昔はいわゆる「形式」を大切にしていたそうですが、現在ではより多くの人に着物と接する機会を持ってもらいたいという考え方から形式に縛られすぎず、着こなしに個人のアレンジを取り入れたり、デザインもバラエティ豊かになったりしているのです。
七五三や成人式、冠婚葬祭といった特別な日に着るための服ではありません。着物を着るのに「機会」は重要ではないのです。普段着としてもっと多くの人に愛されたら嬉しく思います。

着物文化を広める

京都出身のオーナー橋本さんが手がける呉服店「結華」。『心のこもった着物を自らお客様に届けたい』ということから1日1組限定で営業をしています。

着物に対する情熱は人一倍熱く、『日本の誇る着物文化を広めたい』という純粋な想いが気持ち良いほど真っ直ぐに伝わってくる橋本さん。

「着物って日本人が最も日本人らしくなれる物だと思うんです。着物を着ると、心に余裕が生まれて、自然と仕草が上品になる人って多いんですよ。その時に、それがその人本来の美しさなんじゃないかなっていつも思うんですよね。生地の色合いひとつとっても、日本人ならではの細かい色彩や柄がそれぞれの着物には描かれていて、それが日本人にぴったり合うんです。だからもっと着物を着た人が増えてくれると嬉しいと日々思っています」と話してくれました。

橋本さんは、定期的に京都ツアーも開催していて、お客さんと一緒に着物で京都を満喫しているそうで、参加された方の多くは、やはり洋服で来る時との感性の違いを感じて帰られるのだそうです。その他にも『和の文化に気軽に触れてもらいたい』ということから、着物を着ておばんざいを食べたり、お茶を飲んだりするという機会も定期的に開いています。

呉服屋さんに対して敷居が高いとイメージされる方も少なくないと思いますが、橋本さんは『まずは着物に触れてもらいたい』という姿勢で営業しており、着物に対する知識が無くてもゼロから丁寧に教えてくれます。着物に興味がある方にまず足を運んでいただきたい頼れるお店です。

京のおばんざいを食べた後に、お抹茶とお菓子をいただき、お話を楽しむ会(予約制)を定期的に開いています。『和の文化に接してもらう場』として基本的なルールを守りつつ楽しく行っています。橋本さんが営む京風お好み焼き屋「丸竹夷」にて開催していますので、お気軽にお問合せ下さい。

着方教室には若い方の参加が多く、先生により丁寧に指導していただけます。着物を一人で着こなせる素敵な大人を目指してみませんか。純粋に『着物文化を広めたい』ということで教室も開いているため、金額面でも負担が少ないのも嬉しいですね。
※着方教室 10回 5,000円