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広告のチカラ

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広告のチカラ

広告の影響力とはどのよう広告のチカラなものか、過去の事例ですが197090年台にコカ・コーラとペプシ・コーラの間で行われた有名な「コーラ戦争」。これを例にあげてみましょう。

コーラの発明者は薬剤師だったジョン・ペンバートンです。そもそもコーラは薬品として販売されていたのは有名ですよね。

ペンバートンが1886年に発売したコカ・コーラが世界初のコーラで、後にペンバートンの息子も参加したコカ・コーラ・カンパニーによって全米に普及していきました。ですからこの当時はコーラといえばコカ・コーラを指していたのです。

一方、ペプシ・コーラはコカ・コーラに遅れること8年の1894年にノースカロライナ州の薬剤師ケイレブ・ブラッドハムが発明しました。以降ペプシはコカ・コーラの後を追う形で成長してゆきますが、どうしてもトップシェアであるコカ・コーラに追いつくことができません。そこでペプシが打ち出した広告戦略が「ペプシチャレンジ」でした。

ペプシチャレンジとは、道を歩いている一般人に対してペプシ・コーラとコカ・コーラを目隠しで試飲してもらい、どちらが美味しいかを味覚だけで判断してもらうというCMです。ペプシチャレンジではペプシに軍配をあげる人が多く、このCMが放送されるようになってからペプシ・コーラのシェアは徐々にコカ・コーラに近づき始めたのです。
1975
年に放映された「ペプシチャレンジ」を皮切りに、ペプシは矢継ぎ早にコカ・コーラに喧嘩腰とも見える挑発的な比較広告を仕掛けるようになりました。ここから20年以上に及ぶ「コーラ戦争」が始まったのです。

王者コカ・コーラを追い詰めたペプシのCM戦略

ペプシが挑発してきた時、コカ・コーラはすでにアメリカ文化を象徴する「アメリカの国民飲料」ともいうべき地位を確立していました。「コーラといえばコカ・コーラ」と誰もが思っており、シェアNo.1の座が揺らぐことなどありえないと考えられていました。Delicious and Refreshing という創業以来のキャッチコピーは日本語では「スカッと爽やか」という意味で、そうした企業イメージが固定しているコカ・コーラは、たやすくペプシの挑発に乗って爽やかなイメージを壊すわけにはいかなかったのです。
一方ペプシは2番手であることからチャレンジャーとして、過激な比較広告も世間からかなり大目に見てもらえるという強みがありました。
以降、コーラ戦争は「攻めのペプシ」に対して「守りのコカ・コーラという図式で展開していきました。ダイエットコーラブームの際にも、ペプシは両社のダイエットコーラを比較してペプシの方が圧倒的に低カロリーであることを大々的に広告したのです。ペプシ側は常にコカ・コーラを意識し、対抗したような広告活動を展開してきました。

まさかの勝利。

次にペプシは缶やペットボトルにポイントつきのシールを貼り、ポイントをためて景品がもらえる「ペプシスタッフ」キャンペーンを展開したり、大物アーティストへのコンサートの協賛やCM起用などを繰り返して次第に知名度を上げていきます。また1998年には「ペプシマン」というオリジナルキャラクターをペットボトルのキャップに採用するなど次々と清涼飲料水市場に新たな広告販促手法を投入し続けました。みなさんもボトルキャップをコレクションするのに一度に大量買いしたのではないでしょうか?(私もその一人です^^;

そしてついに、一時的にではありますがペプシ・コーラはコカ・コーラのシェアを抜くことに成功したのです
コーラ戦争の詳細な経緯については当時のペプシ社長R・エンリコ 氏の著書「コーラ戦争に勝った!」に記されていますが、マーケティング、広告戦略によっては圧倒的なシェアの差を逆転することも決して不可能ではないこと、どのような状況下でどのような広告や販促策が優位であるかなどを知る格好の教科書となっています。
もちろん、どんな商品でも「広告によっていくらでも売上が伸ばせる」というわけではありません。

今回のペプシ側の戦略が日本で当てはまるかというとそうではないでしょうし、見方によっては叩かれてお終いになってしまうリスクも伴うでしょう。

しかしこのコーラ戦争に見るように、広告の影響力によって「コーラといえばコカ・コーラ」の時代から「コーラといえばコカ・コーラとペプシ、それに続いて…」というように消費者の常識や印象を大きく変えることは可能なのです。

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