いまやソーシャルメディアは人と人を結びつけ、コミュニケーションの形成と再生、そして身近な不安や問題を解決するにプラスにもマイナスにも作用するメディアといえるでしょう。
「六次の隔たり」と聞いてピンと来る方もいらっしゃるとは思いますが、SNSに代表されるネットワーク型サービスはこの仮説がベースとなっています。
六次の隔たりとは、自分の知り合いを6人以上介するとで世界中の人たちと間接的な知り合いになることができるという仮説のことで、つまり知り合いの知り合いといった関係性は5人の仲介者を経て、6人目でつながるという考え。これは社会心理学者のスタンレー・ミルグラムによる「スモールワールド実験」によって検証されました。
人との繋がりは、仮にネットワーク上であったとしても「縁」
スモールワールドと聞くとディズニーランドのアトラクションを思い出しますが、このスモールワールドのテーマでもある「人種や性別、国籍や言語の違いが合っても子どもたちな何のしがらみなくすぐに友だちになり、喧嘩して泣いても、すぐに笑って仲直りしてしまう。まさにこれが平和の世界という考え」を基としてアトラクションは作られたようです。
今回の記事の場合、「ソーシャルメディア」と「六次の隔たり」からの「スモールワールド」なので上記の世界平和のテーマとは背景が少し異なりますが、72億人が住むこの地球で私たちは、「人との繋がりを大切にしなければならない」と感じています。
さて、ソーシャルメディアの利用状況ですが、日本での利用者は全国民の53%程度、そのうちの半数近くが複数のソーシャルメディアを利用していると総務省の調査データがあります。
ソーシャルメディアを利用していると応える年代は、10代が最も多く、次いで20代30代と年代が高くなるしたがって減少する傾向にある中で、ソーシャルメディア利用に用いる端末は、若年層なればなるほどスマートフォンなどのモバイル端末を使用し、高年齢になるにしたがってモバイルタイプから固定型PCでの利用が多いという調査データが出ています。
また、とにかくビジネスマンや学生にとどまらず、情報化社会を生き抜いていく上で、スマホはあると便利なのは間違いないです。
ソーシャルメディアの利用目的はそれぞれ異なりますが、その可能性は、「オフラインコミュニケーションの補完」と「ソーシャルメディアをきっかけとした新たなコミュニケーション」との大義があります。以前の記事で「O2Oプロモーション」のことを書きましたが、ビジネス的にも活用できるのは少なからずあるようです。
ソーシャルメディアを毛嫌いする方もいるとは、思いますが、ソーシャル=社会と訳されるように、ネットワーク上の社会との接点と考えてみると違ったカタチでイメージできるのかもしれません。ネット上にある情報は有害なものだけではないのですから。
たしかに、報道をみれば一部のネガティブな情報にフォーカスされてしまっているため、あまりイメージよく捉えられてな方も多いでしょう。でも、ソーシャルメディアは間違いなく、「もうひとつの社会」なのです。
ソーシャルメディアは、人と人を結びつけ、その絆を深め、現実社会における身近な不安な問題を解決するためのヒントを与えてくれるかもしれません。アクティブユーザーは特に、人と人が支えあいコミュニケーションを円滑にしていきたいという考えの中で活用していきたいツールとして生活に密着しているようです。
もちろんソーシャルメディアの課題はあります。
情報が多い時代。私達は、何が正しい情報なのか?またその情報をキッカケにどういった心理的変化が生まれるのかを理解する必要があります。匿名性の怖さもあれば、透明性の高い情報として評価される場合もあるのです。
物事はいつも表裏一体で片付けられるか?
物事を捉える視点という部分で、一昔前よりもその出来事に対して多角的で、深みのある解釈しなければなりません。
ネット上は、決して無秩序ではありません。ネット上にある情報を、どの情報と結びつけ経験則と自己の情報処理・解釈によってあらたなシンパシーが生まれそして連鎖していくのか。 情報は必ずしも一解釈にとどめてはいけないのです。
情報を整理して処理し理解する能力を鍛える必要があります。
正義の対義語は正義か?
正義の対義語は正義という哲学的な考えがあります。
少し前にネット上で流行った桃太郎のお話。
桃太郎からの主観で捉えられた物語と、鬼側を主観で捉えられた物語。 自分は何を守るべきなのかは、それはどちらが主人公にするか、その設定によって鬼が敵にも、もも太郎が敵にもなるという話。
コカコーラよりペプシ派のヒイキもありますが、最近ペプシのCMがかっこいい。
物事にはいつも表と裏があり、表裏一体とみえるその世界は、現代社会では黒か白かで判断しづらい世の中です。
だから、私は多角的に捉えて自分なりの解釈をして、そこから新しい発想を創造していきたいと思ってます。
文/渡邉達也