地元富士宮では「キャベツが先、麺が後派」が多数を占めます。「麺が先、キャベツが後派」は少数派ですが、私は「麺が先派」です。
私が食べた焼きそばの中で一番美味しかったのが、今は亡き友人のお父さん(80歳で現役の石職人でした)が焼いてくれたものです。すごく優しい味だったんです。この家では定期的に焼きそば大会を開いていました。焼くのは専らお父さん。そして、先に麺、後にキャベツの順です。その順だと、麺がお肉等の旨みを吸うから美味しいんだそうです。これは、私も何度か焼いてみて実感しています。コツはキャベツを細長く切ること。そうするとキャベツがぐったりすることなく、麺とよく絡みます。キャベツは芯の部分も薄く切って入れると甘味が増します。私は下記の作り方でやきそばを作りますが、毎回同じようにはできません。そこがまた面白いところです。
以下レシピです。
■材料(2玉分)
・蒸し麺 2玉 (マルモの麺がオススメ。素人が焼いても美味しくできます)
・肉カス 大さじ2杯(私は刻まない方が好き)
・豚バラのコマギレ (イカゲソでも美味しい)
・キャベツ 細切り (細く切ったほうが麺とよく絡まって美味しい&熱が通りやすい。太めの千切り程度)
・ソース (家にあるソースでよいです。私は甘めが好きなので中濃、辛めが好きならウスターで)
・いわし粉 (なければいわし節。かつお節より断然いわしが合います)
・紅生姜 (お好みで。特に甘めのソースで作った場合は紅生姜がいい仕事します。)
※家庭のフライパンでは1玉まで、中華なべで2玉までが、美味しく焼ける分量です。
■作り方
1、油を敷いた中華なべで、肉カス、豚バラ(イカ)を炒め、香ばしく焼けたら、ほぐした麺を入れます。
2、水を入れ炒めます。肉と肉カスから出る旨味を麺に吸わせるのが大切。
(水は1玉につき50ccほど、2玉なら90ccほど。麺が新しくて柔らかいなら水を減らせばよいし、固めなら増やせばよいです。お湯なら尚よい。次に入れるキャベツが水っぽいなら、もっとお水を減らしましょう。)
3、麺が水を吸ったらキャベツの細切りを入れて炒めます。(キャベツを下、麺を上にって感じです。)
4、ソースをかけ(2玉で3周ほど)なじむように混ぜて、好みの香ばし加減で火を止めます。
5、お皿に盛って、いわし粉、好みで紅しょうがを添えて、出来上がり。
食べに行くなら「ゆぐち」がおススメ。お兄さん焼くのを見ていると、後で油を入れているようで、そのパリパリ感がまねできない美味しさです。