こだわりアートコーナーのある家
富士市松本S様邸
【家族構成】
大人2 子ども1
【建築Data】
1階床面積:59.76㎡(18.04坪)
2階床面積:48.86㎡(14.75坪)
延べ床面積:108.62㎡(32.79坪)
STORY
オーナー様とのご縁はオーナー様がご夫婦で直接当社にご来社された時からです。
その際、オーナー様が家に対するご要望がたくさんあり、一つ一つお聞きしました。
ご主人様のご要望で一番のこだわりは、外部からそして内部のお風呂両方から入れるインナーテラスです。
ご主人様は趣味の一つが釣りであり乗用車でも引けるような小型の船をお持ちです。
釣りから帰ってきて海の塩風にあたった体を家の中を通らずにお風呂に入り洗ったり、釣りで使った竿などの道具を洗いたいというご要望でした。
ただ、このご要望はお気持ちはわかるのですが、とても難しい要望でした。
通常、住宅で使われているユニットバスでは入り口は洗面所からの一か所と決められており、二か所というのはユニットバス本体の構造上、メーカーサイドでは規格外になり、基本的には出来ないという事でした。
対策としてはそれが可能なユニットバスメーカーを探すか?お風呂場の中を以前のタイル貼りにするかでした。ただタイル貼りは掃除などメンテナンスが日ごろ大変なのであまりお薦めは出来ません。
その為、この希望に対応してくれるメーカーを探しました。
具体的にいうとリクシルは、二方向の対応はできますが、開口位置に制限がありこの事例には対応できないという事でした。
そして、結論から言うと唯一、対応が可能だったのはクリナップで、その他、TOTOやタカラなどは対応は不可でした。
クリナップが対応してくれたので、何とか一安心、このプランを進めることが出来ました。
後、オーナー様奥様のご要望は家の外装、内装でいろいろな素材を使ってみたいという事でした。
オーナー様奥様は今回のマイホーム計画にはかなり思い入れがあり、マイホームに取り入れたい内外装のいろいろな素材の建材をネット等でよく調べているようでした。
内装に関しては壁に石やタイルを貼りたいとおっしゃいましたが、壁の強度や施工性を考え、可能な建材をアドバイスしました。
外装に関してはやはりメンテナンスがしやすく、経年の劣化にも十分絶えれる建材をアドバイスしました。
オーナー様ご夫婦からはマイホームに関してのご要望がたくさんありそれをご予算の範囲内で最大限に叶えたいというお気持ちがとても強く感じました。
工事中もご夫婦、または奥様とお子様でよく現場に来られて工事の進行を見学されてたそうです。
ご夫婦で家に設置する照明器具やステンドグラスなどをネット上だけでなく実際に各店舗に行かれ実物を見ながら決めたらしいです。(藤枝の家具屋さんなどに行かれたようです。)
今回そのような熱い思いがいっぱい詰まった家が完成しました。
きっとこの家でいつまでもご家族楽しく過ごされるのではないかと思います。
STORY部分でご紹介した、ご主人様ご要望のインナーテラスの入り口が右側に見えます。
外壁のツートンカラーは奥様の希望です。
当社の場合、外壁は塗壁が基本になります。
塗壁というと経年によりひび割れが心配されますが、当社の場合は外張り断熱材(EPS材)の上からメッシュを絡めてモルタル系ではなくアクリル系の壁材を塗りこむのでひび割れの心配はありません。
外壁の色も20種類以上あるのでお好みの色を探してください。
二色まで標準採用出来ます。
玄関ドアを入ったところです。
左奥にシューズクロークがあり、右側にはトイレがあります。
トイレを玄関に設置した理由は、ご主人様が外で洗車やSTORYでもご紹介した釣り竿の手入れなど外の作業をしてた折に使いやすいようにしました。
シューズクロークへは土足のままはいれます。中は二畳程で棚が設置されています。
入り口にはご主人様の友人よりプレゼントされたステンドグラスが設置されています。
玄関にさりげなく設置されたステンドグラスは、来訪してくれたお客様へのかわいいアピールポイントになると思います。
この場所はシューズクロークですが、プランニング中の話ではご主人様の趣味の釣り竿を置く場所(乾燥室)として使われる予定です。
中は土足対応で床はタイルが貼られています。
棚はパイン材の板で組んであり、棚は高さが変えられるようになっています。
塗装してあるので汚れは付きにくいです。
後で棚を足すこともできますが、かなりびっちり入っているので減らしても足すことはないと思います。
釣り竿以外ではお子様のベビーカーなどを収納できると思います。
トイレでまず目に付くのはかわいい手洗いとそれに合わせて貼ったモザイクタイルです。
この手洗いは当社のオプションですが、多くのオーナー様が採用してくれます。
手洗いの種類もこれは木枠式ですが、木枠のない一体式もあります。
手洗いボールもデザインがいろいろあり色もデザインもモザイクタイルと合わせながら選ぶことが出来ます。
外壁側の壁紙はミッフィーのキャラクター物です。
クロスはキャラクターものがあり、キティちゃん、ディズニー、スヌーピーなどがあります。
これらは当社からの提案ではなくオーナー様からのご要望で採用しています。
リビングダイニングキッチンです。
和室側から見ています。
この和室は個室的な和室ではなくリビングの一部としてのオープンな和室です。
畳をツートンのカラーにしてよりデザイン性も強調しました。
使い方はゴロンとしたいときや小さなお子さんを寝かしつけたりするときに使われると思います。
キッチンで奥様が作業中でも寝かし付けたお子さんの様子が良く見える位置なので安心できます。
反対側から見ると和室のツートンの色合いが良く見れます。
奥に開き戸が3セット並んで設置してあります。
リビング、ダイニングではこまごまとした収納場所が必要になります。
過去のオーナー様のご意見としては文具品、救急箱、ティッシュペーパーボックスの買い置き、カメラ、アルバム、金庫、子供のおもちゃ、子供の幼稚園や学校で使う物などたくさんあります。
それらが雑多にならないように細かく区切られた収納場所になります。
ダイニングから見てます。
このドアを開けるとダイニングまで見渡せます。
両サイドにある石のオブジェはオーナー奥様がご要望されたインテリア素材です。
こんな重い物をどのように貼ったのかという疑問を持つ方もいると思いますがこれは本物の石ではなく、建材ように加工されたものです。
名前は文字通りリーバーロック(川原石)。
このリバーロックが石のイメージなのに丸みと色合いでお部屋にやさしい感じを作り出しています。
真ん中にある黒っぽい天井の梁はこれもオーナー様のこだわりでこの梁だけ使い古したビンテージ風のイメージにしましたが、実際は梁に化粧カバーしたもので古木ではありません。
リバーロック、漆喰壁、ビンテージ梁、ホワイト腰壁などでオーナー様の個性を出しています。
リビング横のキッチンです。
この家の家事導線配置はキッチンの横にダイニングテーブルがあります。お料理と配膳が一直線で結ばれ効率よく家事ができます。
システムキッチンの後ろ側、バックヤードは冷蔵庫、食器棚、その横はスペースを開けてありプランニング上はゴミ置き場になっています。
この写真だとわかりにくいですが、キッチンのコンロの向こう側にも通路があり、正面は勝手口奥の通路正面は洗面所に繋がっています。
キッチン正面の一般的にはキッチンパネルを貼る部分も奥様のご希望でクラッシャータイルというわざと割れたイメージのタイルを貼っています。
タイルとタイルの間には貝やヒトデや亀などのモニュメントのタイル部材を組み込んでいます。
キッチンのバックヤードの食器棚は当社で造りました。
素材はパインの節なし板を基調にして、本体の箱の部分は大工さんが組み、天板カウンターはアイカという建材メーカーに特注で造らせ、扉や引き出しなどは家具屋さんに造ってもらい、塗装は塗装屋さんに現場で塗料を指定して塗ってもらいました。
アイカの天板カウンターはメラミンという素材で造るので傷が付きにくく、水にも強いのでキッチンの家具としては使いやすいと思います。
引き手などの金物は既製品のアンティーク調の物を使いました。
写真には出てませんが引き出しは強く締めてもゆっくり閉まるストッパー式を採用しています。
各職人さんが分業で造るので家具屋さんに頼むより価格的にも安く上がります。
キッチンコンロ前のガラス
キッチンコンロ前のガラスはこれも奥様のご要望です。
基本的にこの部分は壁になってきます。
壁の部分にキッチンパネルを貼りてんぷらなど油料理中に跳ね上がる油をここで止めます。
ただ奥様のご希望はキッチンで作業中に正面に見える洗面所やお風呂の様子を見ていたいという事でした。
お子さんが入っているお風呂に常に注意を払いたい為だと思います。
ここに壁がない方が圧迫感がないのかなとも思いました。
キッチン近くのパントリー兼収納棚
キッチン近くのパントリー兼収納棚です。
素材はパイン材で造りました。棚は可動できるようになっていています。
キッチンで使われる物を収納するだけでなく、リビングやダイニングで使われるものも収納できます。
扉などを付けて外から中身が見えなくすることもできますが、オーナー様は扉はなりオープンでと
いうご希望でした。
キッチンからパントリーを抜けると洗面脱衣室に入ります。
洗面台は既製品ではなく、当社で造作家具として制作しました。
キッチンの食器棚と同じ、大工さんが箱の部分を造り塗装屋さんが自然素材系のクリア塗装剤で仕上げました。
タイルはオーナー様がたくさんあるタイルメーカーの中カタログの中から選ばれ、その中から実物サンプルをメーカーから取り寄せ最終的に決めました。
試行錯誤が長い程、ご自分たちに合ったイメージで仕上がっていると思います。
鏡はオーナー様が探され支給していただき当社で付けました。
浴室(浴室から)インナーテラスへ
今回のオーナー様のご希望の中で一番の課題がこの浴室(ユニットバス)からインナーテラスへのアプローチでした。
STORYでも書きましたが、ユニットバスの構造上の窓と既存の入り口以外第三の出入り口の場所は限られてしまいます。
でも完成してみるとユニットバスの制限がありながらも第三の出入り口からインナーテラスへそして外部へのアプローチへは
オーナー様のご希望通りに仕上がっていると思います。
インナーテラス内は天井はトップライトより天空の光が入り、両サイドの窓と換気式のドアからは外部からの気持ちのいい風が入ってきます。
中にはオーナー様が趣味とされているサーフボードも置かれていました。
趣味と生活の時間の中で快適な空間になりました。
階段の蹴込部分にブルーグリーンのモザイクタイルを貼りました。
このタイルも洗面脱室の洗面台タイル同様オーナー様が数あるモザイクタイルの中から選び現物サンプルを
確認して選ばれました。
なにげない階段が昇り下りるする度にかわいらしい表情を見せてくれそうです。
リビング側をオープンにし丸棒で柵を付けました。
小さなお子さんがここから顔を出して挨拶してくれたら楽しそうです。
階段を上がりきるとそこは3畳ほどの広さの区間があります。
この場所はオーナー様ご夫婦とお子様のふれあいの場所、夜、眠るまでの楽しい時間を共有できそうです。
床は1階と同じアカシアの無垢材が、天井はパインの板張りになっていてこの空間はいつも木の香りに溢れています。
すぐ正面がバルコニーになっていてここにも工夫が。
バルコニー空間が屋根の下に入っていて、雨が降ってもこの部分だけは濡れません。
そよ風が気持ちいい季節になったらご家族でお月さまやお星さまも見たりできそうです。
雨に濡れないのでもちろん洗濯物を干していても安心ですね。
東面に向いていて朝日を一番に感じるお部屋になっています。
この部屋も床はアカシアの無垢材、天井はパインの板張りです。
お部屋に入るだけで木の香りに包まれます。
アールの窓は奥様のご希望、外観からのデザイン性も重視してイングランドハウス風にしました。
壁は漆喰仕上げですが、一部の壁をアクセントでクロス仕上げにしています。
このあたりのセンスもオーナー様のご希望です。
天井の照明器具もオーナー様自ら探し、セッティングしています。
自分たちの嗜好にも合わせるだけでなくお部屋のイメージにマッチさせています。
先ほどの中廊下の寝室とは反対側方向に二部屋の子供部屋があります。
まだお子様は小さくこの部屋でお勉強されるのはまだまだ先になりそうです。
でも広さは四畳半ですが、クローゼット付きのしっかりした独立したお部屋です。
床はアカシアで壁と天井は漆喰塗。
中廊下同様、木の香りに包まれています。
お部屋がお子様「準備できてるよ。早く大きくなっておいで」
と言っているように感じます。
トイレの壁は漆喰塗になっていますが、一部アクセントのクロス仕上げになっています。
このクロスをよく見るとスヌーピー。 奥様のお気に入りキャラクターです。
こようなキャラクター物は各社出しています。
スヌーピー ミッキー、キティちゃん、など壁の一部で使うと子供のころに戻ったようで楽しい空間になりそうですね。
外観は
この外観もオーナー様のこだわりがあります。
変化を持たせるために、東面の壁部分をへこまし、その分を色違いのツートンカラーにしました。
部分的にアールの窓にしているのは、やわらかさと変化を出しました。
正面から見ていただくと人の顔にも見えます。
個性的で楽しい外観になったと思います。
この家に使われている素材、建材
1.化粧梁カバー
梁にかぶしてアンティーク風にビンテージ風に見せることが出来ます。
クラッシュタイルと異形アクセントタイル
この二つを混ぜることによりカラフルで楽しくなりました。
創作ステンドグラス
今回はオーナー様お知り合いの方が作成したオリジナルもの玄関やリビングのアクセントになります。
リバーロック
川原石に似せた建材です。大胆な表現になります。
洗面台のデザイン水洗とタイル
洗面台ですが、趣味とセンスが光ります。
木目が強いパイン板をわざと傷つけエイジング加工しました。触ると木目に沿ってザラザラします。
木の加工前の自然の感触を出しています。
パイン材の板張り天井
自然のパイン材の色の濃淡の強い物を使っています。パイン材の木の香りがします。
階段の蹴込部分のモザイクタイルです。
モザイクタイルの種類はたくさんあり、たくさんの色、素材感があります。いろいろ選べて楽しいです。