夏休みは楽しみであり苦でもある
つい最近まで夏休みの宿題に追われた子もたくさんいるでしょう。
そして、誰しもが夏休みの宿題には苦戦した思い出はあると思います。
中でも夏休みの課題「自由研究」にはエピソードの1つや2つあるはず。
私にも「夏休みの自由研究」にはいくつか思い出すエピソードがあります。
今回は、私のエピソードの一つを紹介します。
夏の終わりに蛾の話??
それは…小学4年生の夏の終わり。
同じクラスの男子「ケンちゃん」
ケンちゃんの夏休みの「自由研究」は特別なものでした。
テーマは「蚕」(カイコ)。
ケンちゃんは、夏休みの間にカイコガの幼虫を孵化させたのです。
夏休み明けのクラス発表会で見たケンちゃんの自由研究。
カイコガの幼虫を成虫に成長する様子を観察し、その生態についても調べたものでした。
ケンちゃんの身長より遥かに大きい模造紙に
イラストと文字で綺麗にまとめられていたのを今でも憶えています。
そのときに初めて「蚕(カイコ)」→「繭(まゆ)」→「シルク」という事実を知った私。
これを自由研究のテーマにしたケンちゃんはすごいなと思いました。
でも正直テーマに蛾?気持ち悪いなと
カイコに対して全く興味を持てなかったのはきっと私だけじゃないはず…。
そんな私が…現在「カイコガ」に夢中
先日、たまたまテレビで蚕が繭の中からカイコガに孵化するところを初めて見ることに!!
小学4年生のときに見たケンちゃんの書いたイラストではなく、リアルな映像。
あんなに儚く弱い生き物がいたのかと
今では、小学4年生でカイコガに興味をもっていた「ケンちゃん」が羨ましいと思ってしまいます。
みなさんは「カイコガ」の生態を知っているだろうか。
蚕が紡ぐ「繭」は動物繊維と呼ばれ、シルクの原料となります。
幼虫である蚕は、自ら口から出す糸を八の字に紡いで寝床を作ります。
誰かに「八の字に紡ぎなさい」と言われたわけでもなく、なぜか八の字に黙々と紡ぎます。
それが楕円形の真っ白な「繭」に。
そして、その繭の糸こそがシルクの原料になるのです。
そんな自立心の強い印象の「カイコガ」が
家畜化された昆虫で、野生で生息できないのは知っていましたか?
飛べない蛾はただのペット
成虫になってからのカイコガの生態がなかなか衝撃的。
蚕が孵化をして成虫になると「カイコガ」になります。
蛾とはいっても、一切飛ぶことできません。
もし野生に放つと捕食されるか、足をすべらせ木から落下して死んでしまうそうです。
翅も口も退化して機能をもたないので
飛ばず食わずで、成虫になったカイコガは、わずか数日で死んでしまうとか…。
ひとりでは生きていけない、それが「カイコガ」の実態。
「カイコガ」は完全人工飼育でしか生きることができないのです…
なぜそんな人生を歩むことになったのか…まぁなんと切ない。
私たちが気持ちよく触れている「シルク」は、蚕さまのおかげなのですね。感謝です。
大人になって偶然にもその事実を知り
今はその不思議な生態とモフモフの見た目にただただ魅了されています。
今、私はあの当時小学4年生だったケンちゃんと同じ気持ちを味わっているのです。
ケンちゃんには、蛾という固定概念を捨てた「独自の視点」があったんですね。
ふと今思うのは、ケンちゃんは蚕が紡いだ繭はどうしたのかなということ…
たまには捨てよう「先入観」 常に持とう「独自の視点」
真実を知らないでいる事がたくさんあると思います。
苦手なことや知識のないものには特にそうではないでしょうか。
それが悪いことだとは思いません。
たまには「視点」を変えて物事を見るということも
自分の新しい世界への第一歩になるのではないかなと思うのです。
最近、仕事でそういう場面に出会うことがよくあります。
別の視点から物事を見ることで、新しい発見や閃きが生まれます。
時には、自分以外の他人の視点からヒントを得ることもあります。
日頃から、先入観を持たず独自の視点で物事を見られるように意識したいものです。
終わることのない「課題」ですね。
「カイコガ」もぞか…❤
「もぞか」というのは「かわいいね」という意味。
「かわいい」=「もぞい」という熊本の方言です。
最近、夜な夜なネットで画像検索しては「もぞかぁ」とひとり呟く日々。
そんな女子の姿は、お世辞にも「もぞい」とは言えませんね。
繭から出てくる「カイコガ」を再現したサカナクションのMV
虫が苦手な人でも素敵なサウンドと一緒に見ることが出来るはずです。
現在放送中の深田恭子さん主演ドラマ「ルパンの娘」の主題歌です。
良かったらご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=123BD9U5FIk