こんにちはアスカ工務店遠藤です。
少し振り返りですが、富士宮市青木平の家に行きました。
この日は大工さんが制震ダンパーを取り付けた後でした。
制震装置とは万が一に大きな地震が来た時に、地震力の吸収を緩めて
建物への損壊被害を軽減するものです。
従来、家の耐震への考え方は耐震等級を上げる、すなわち家の強度を上げることで
補ってきました。
ただ、2016年4月14日16日に発生した熊本地震によりその考えを訂正せざる負えなくなりました。
それはどうゆうことかと言うとこの2日間に最大震度が6強の地震が2回、6弱の地震が3回発生したと
言うことです。
言うなれば本震クラスの大きな揺れが短期に2回来たことになります。
一般的な考えとしては地震は本震が1回来て、その後余震が繰り返し起こりながら
じょじょに沈静化し落ち着いていくという感じでした。
震度6強クラスの本震が来ると地盤などの強度にもよりますが、建物にはかなりのダメージが
かかります。
特に1981年(昭和56年)以前に建てられた旧耐震基準の家は耐震性はほぼないと言ってもよく
大地震時には大きな損壊が起こると思われます。
たとえ旧耐震基準後の家でも今程耐震に対して意識が薄かった頃は梁桁や柱などの結束は
釘やビスが多かったと思います。
私も木造の家は数多く現場監督として工事を経験してますが、旧耐震基準後の家でも
上棟時筋交い金物などを使っていましたが、ビスなどで止めていました。
2000年頃より基礎と土台をつなぐホールダウン金物になって、やっと耐震補強が
本格化したような気がします。
話を戻しますが、大きな揺れが来ると柱や梁の接合部の釘やビスが折れたり、せん断されたりします。
そしてやはり壁の内部や梁部などでボルトなども折れたり曲がったりすると思います。
そうなってしまった家は内部にかなりダメージがあると思います。
もしその後2日目の本震クラスの震度6超えが来たら倒壊する恐れが多いにあります。
制振装置は地震の大きな揺れを吸収し緩和し、柱や梁などのつなぎ目に力が集中しないように
します。
ただ制振装置が効率よく働くには家の耐震性能を上げておく必要があると思います。
次回はそのあたりを書こうと思います。2014年11月22日発生した長野神城断層地震
この家のイメージぱーす
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