4月がくれば新しい会社へ、または新しい街へ移って生活をスタートする人もいるだろう。新天地での期待と不安が入り交じった気持ちを安定させるには、心が休まる“すみか”が重要になってくる。賃貸物件に住んでいる人は、誰でも次に引っ越すなら今よりいい物件に住みたいと思っているだろう。
とはいえ、いい物件との出会いはタイミングや運もあるし、それに何度も内見する時間や根気が必要だ。それでも100%希望の物件に当たる可能性は少ない。独女のみなさんから聞いたダメ物件を紹介しよう。
■日当り
・リビングの日当たりがいいので即決したが、あとになってほかの部屋はほとんど日が当たらないことが発覚。ひとつは窓があるもののビルが隣接しているから換気くらいの用途しかなく、もうひとつは窓がなく物置状態。基本的にジメッとしていて、お気に入りの服はすぐカビるし、大事にしていた本は湿気でヨレてしまった。日当りや窓の必要性を実感した。(まさよさん/34才)
・真南にベランダ&リビングがある部屋が気に入って入居。でも、ベランダの屋根が中途半端で真夏は照り返しがキツい。エアコンの室外機にも日が当たっているので、猛暑日は16度設定でフル稼働でもぬる~い風しかこない。おかげで夏の電気代はバカ高かった。でも冬は部屋の奥まで日が入り、エアコンをつけなくてもポカポカだけど。(ゆみさん/34才)
■間取り
・キッチンが狭くて冷蔵庫や食器棚を置くスペースが無く、隣の部屋に置かざるを得なくなった。リビングに冷蔵庫……何気に便利だけど、音がうるさくてくつろげない!(優子さん/38才)
・玄関のすぐ横にお風呂とキッチンがあるワンルームマンション。彼が来たときはものすごく困りました!(みきさん/30才)
・古い物件で、ところどころに収納があって便利…と思ったら、どこもかしこも湿気がすごくて収納の天井や壁に謎のシミが。何か入れたらシミやカビになりそうで結局空きのまま!(まなみさん/38才)
■水回り
・築30年の木造で、隅々まで掃除をしても夏場は排水溝がにおう。さらに風呂場の壁の溝にカビがあってどんな洗剤を使っても落ちない。しかもお風呂は総タイル貼りだから冬は激寒!(ゆきさん/38才)
・家賃が安いからと決めてしまったけれど、洗面所がないのとお風呂に換気扇がない! 風呂はすぐカビが生えるし、洗面所の代わりにキッチンで洗顔&歯みがきをする毎日。(明美さん/40才)
・ベランダに洗濯機置き場があり夜は使えません。夏場は辛い!(こまちさん/25才)
・キッチンのシンクが小さい。お皿とコップを置いたらいっぱいで、ほとんど使えない。面倒くさいから最近では料理をしなくなっています。(まゆさん/28才)
■環境
・少しでも遅くまで寝ていたいからと、駅から徒歩1分の商店街沿いのマンションに引っ越した。ところが夜中まで人通りが多く、酔って大声で叫ぶ人がいたりして騒音に悩まされた。(さつきさん/39才)
・車があるからと、幹線道路沿いの安物件に引っ越した。でも、四六時中混んでいてダンプやトラックの騒音や振動に悩まされるし、排気ガスにまみれた黒いほこりは水拭きでは落ちず、怖くて洗濯物を外に干せなかった。(ようこさん/31才)
・日当りが良くて、水回りも新品だし、格安だったから入居を決めたけど隣にお寺とお墓がある。霊感とか全然ないんだけど、なんとなく夜は怖い~。(みなみさん/35才)
・スポーツで有名な高校が近くにある。朝早くから、朝練に来る学生たちの通学路での話し声やグラウンドのかけ声で起こされる。さすが強豪校、学生たちは年中休み返上で頑張ってるんだけど……ワタシは疲れた。(はるなさん/31才)
・入居後に部屋のすぐ下が地域のゴミ捨て場に指定されてしまった。夜中にゴミを出す人がいて夏場は朝になると生ゴミが腐って臭いし、ガサゴソ音がして騒がしくて嫌だった。(ちなつさん/30才)
・隣のマンションは外国人がたくさん住んでいて困った。休日になるとベランダでバーベキューパーティーを始めたり、毎日決まった時間にお香を炊き低い声でお祈りを始めたり、ヘッドフォンで聞いていたらしい大音量のデスメタルが何かの拍子にプラグが外れてしまい深夜の住宅街に鳴り響くなどのトラブルが続出した。(のりこさん/39才)
物件探しは一期一会だ。自分の生活ペースや家賃、環境などを鑑みて冷静に判断する必要がある。とはいえ、すべての希望を叶えることは難しく、気に入らない部分をどれだけ妥協するかがこれから先の天下を分ける。ぜひこれらの例を参考に気になる部分を念入りにチェックし、快適な住まいを選ぼう。(パンチ広沢)